「チョコレート、もう食べてる?」
「チョコレートって、子どもにはいつから食べさせればいいんだろう」
特に強く制限しているつもりはないのに、
なぜか自分の中で、はっきりと踏み出せないままここまで来ました。
あげてもいい気もするし、まだ早い気もする。
そのどちらも、なんとなくしっくりこないままです。
私自身は管理栄養士ですが、このテーマに関しては「これが正解」と言い切れるものではないと思っています。
ただ、いろいろ考えてきた中で、ひとつしっくりきていることがあります。
それは、
大事なのは「いつ解禁するか」よりも、「どう解禁するか」だということです。
なんとなく避けてきたチョコレート
「絶対にあげない」と決めていたわけではありません。
ただ、日々の中であえて出す理由がなくて、
気づけばここまで来てしまった、というのが正直なところです。
普段のおやつは、バナナやみかん、冷凍ブルーベリーなどの果物が中心です。
それで満足していて、強く欲しがることもあまりありません。
もちろん、外ではお菓子を食べることもありますし、
それ自体を悪いことだとは思っていません。
ただ、家ではできるだけシンプルにしている、という感覚です。
両親もこちらの考えを理解してくれていて、
勝手にお菓子をあげることはありません。
ありがたい環境ではあるのですが、
その分、「あえてチョコを出すタイミング」がなくて、
結果として解禁のきっかけを見失っているような感覚もあります。
「みんなが知っている味」をまだ知らないということ
困っているわけではないのですが、
ときどき少しだけ気持ちが揺れることがあります。
絵本の中でチョコレートを「ぱくっ」と食べるシーンを見たとき。
「おいしそうだね」と話しながら、実際の味はまだ知らない。
チョコレートは、特定の商品というよりも、
多くの人が知っている「共通の味」だと思っています。
だからこそ、「まだ知らない」ということに、
ほんの少し引っかかる気持ちがありました。
いろいろな経験をさせてあげたい、という気持ちもある。
でも、なんとなく流れで食べさせるのも違う気がする。
そんなふうに、迷いながらここまで来ています。
自分の歯を守るために、フロスをするようになった
ここ数年で、自分の中で大きく変わったことがあります。
それは、「歯に対する意識」です。
田舎に引っ越してから、歯医者選びに困ることが増えました。
通いやすい場所が限られていたり、少し不安を感じる対応だったり。
その中で、「悪くなってから頼る」のではなく、
「悪くならないように自分で守るしかない」と思うようになりました。
その流れで始めたのが、毎晩のフロスです。
これは子どもではなく、私自身の習慣です。
正直に言うと、かなり面倒です。
やらなくてもすぐに困るわけではないし、疲れている日は後回しにしたくなります。
でも、面倒で印象が強い行動だからこそ、妙に記憶に残ります。
フロスをしながら、
「これ、昨日も一昨日もやったな」と思う。
手は動かしているけれど、頭は少し空いている時間で、
自然とその日や前日のことを振り返る時間にもなっています。
毎晩同じことを繰り返していると、
日々がつながって感じられて、時間の流れが早く感じることもあります。
「食べる力の入口」としての歯
以前、田舎の病院で管理栄養士として働いていたとき、
高齢の患者さんと関わる中で、何度も感じたことがあります。
それは、「歯の状態が、その人の食べ方に大きく影響する」ということでした。
食べたい気持ちはあるのに、うまく噛めない。
入れ歯が合わない。
体重が落ちて、以前のように食べられなくなった。
そういった場面を目にする中で、
「何を食べるか」より前に、「食べられる状態かどうか」があると感じました。
もちろん、すべてが歯だけで決まるわけではありません。
それでも自分の中では、
歯は「食べる力の入口」であり、その後の生活を左右する分岐点になることもある
そう思っています。
子どものおやつと歯磨きで大事にしていること
そうした経験もあって、
「歯を守ること」と「習慣として続けること」は大切にしたいと思っています。
といっても、完璧にできているわけではありません。
子どもは、平日は1日2回、休日は2〜3回歯磨きをする程度で、フロスはしていません。
おやつも、毎回きっちり管理できているわけではなく、
日によってはお菓子に頼ることもあります。
ただ、できる範囲で、
- 家では果物を選ぶことが多い
- 食べたあとは歯磨きか、難しければうがいだけでもする
そういう流れを、ゆるく続けています。
甘いお菓子をなるべく家から遠ざけているのも、
健康のためというよりは、
甘いものに執着して、親が振り回される状態を避けたいという気持ちが大きいです。
保育園や外でお菓子を食べること自体は、特に悪いとは思っていません。
我が家では、普段のおやつはできるだけシンプルにしています。
「子どもにとってのおやつって何だろう」と考えたときに、
以前、薄味やお菓子との距離についても書いたのですが、
その延長にある感覚かもしれません。
(→関連記事リンク)
子どもは意外と環境の違いを理解している
こういう話をすると、少し理想的に聞こえるかもしれません。
でも、子どもは意外と環境の違いを理解していると感じています。
「保育園ではこう」「家ではこう」
その違いは、大人が思っている以上にちゃんと受け止めているようです。
実際に、もうすぐ4歳になる娘も、このやり方で特に無理なく過ごしています。
全部を統一しなくてもいい。
環境ごとに少しずつ違っていても、それはちゃんと成り立つ。
そう思えるようになってから、少し気持ちが楽になりました。
また、果物は高いと思われがちですが、
半額のバナナや特売のみかん、安売りの冷凍ブルーベリー、夕方に値下げされたカットフルーツなどをうまく使うと、意外と続けられています。
工夫次第で、そこまで特別なものではないと感じています。
チョコレートは「特別なもの」にしたい
ここまでの中で、歯磨きの習慣やおやつとの距離感は、ある程度整ってきています。
甘いものに強く執着している様子もなく、
家庭の中でのルールも安定してきました。
だから、チョコレートを解禁したとしても、
すぐに大きく崩れることはないのではないか、と感じています。
それでもやはり、
日常の中に何となく入り込んでいくと、習慣になりやすいのも事実です。
だからもし解禁するなら、
誕生日や特別なお出かけなど、
「特別な場面で、特別なものとして渡す」
そういう形が、自分にはしっくりきています。
チョコレートを経験させたい気持ちは、
栄養や虫歯というよりも、
「みんなが知っている味を知る」という、ひとつの経験に近いものなのかもしれません。
親としてできること
これから先、成長とともに、外で自然にチョコレートを知る機会は増えていくと思います。
だからこそ、
親としてできるのは「守りきること」でも「何も考えずに解禁すること」でもなくて、
意味を持たせて経験させることなのだと思います。
初めての一口を、どんな場面で、どんな気持ちで食べるのか。
それを少しだけ意識することで、
その子の中での「チョコレートの位置づけ」は変わる気がしています。
おわりに
チョコレートをいつ解禁するか。
その答えはきっと家庭ごとに違っていて、
正解がひとつあるものではないと思います。
だからこそ、
「どういう意味で解禁するのか」を考えることが、
自分にとっては一番しっくりくる形でした。
これからも迷いながらだと思いますが、
その時々で納得できる選択をしていけたらいいなと思っています。
もし、子どもの食事やおやつについて迷うことがあれば、
こんな記事も書いています。
・おやつや甘いものとの付き合い方について
(→記事リンク)
・薄味で育てることについて考えた話
(→記事リンク)
どれも「完璧にやる」ためではなく、
日々の中で少し楽になるための考え方として書いています。
